自然放射能(読み)シゼンホウシャノウ(その他表記)natural radioactivity

デジタル大辞泉 「自然放射能」の意味・読み・例文・類語

しぜん‐ほうしゃのう〔‐ハウシヤノウ〕【自然放射能】

天然放射能

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自然放射能」の意味・わかりやすい解説

自然放射能
しぜんほうしゃのう
natural radioactivity

地上物質に本来含まれるウラン系列トリウム系列アクチニウム系列,およびカリウム 40などの放射性核種放射能をいうが,炭素 14やトリチウムなど宇宙線核反応でつくる放射性核種の放射能も加えることが多い。通常の放射能測定装置で測定すべき放射性試料を除いた状態で検出される放射能 (宇宙線そのものの放射を含む) をさすこともある。測定器の周囲を厚さ約 10cmの鉛でおおうと,この放射能は約 1/3 に減少する。減少した部分が地上物質および宇宙線の軟成分の放射能で,残りは宇宙線の硬成分寄与である。

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世界大百科事典(旧版)内の自然放射能の言及

【ベクレル】より

…96年初頭X線発見の知らせを受けると,X線管中で陰極線のあたる蛍光壁からX線が発生することに注目し,ある種の蛍光物質からは同様な放射線が放出されているのではないかと考えた。そしてリン光を発するウラン塩を使用した実験から,ウラン元素そのものに由来すると考えられる新種の放射線(ベクレル線と命名された)を発見(1896),自然放射能の存在を明らかにした。続いて,この放射線の電離作用や,電場・磁場中での屈曲実験などを行い,その性質がX線と異なることも確かめた。…

※「自然放射能」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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