デジタル大辞泉
「舌鼓」の意味・読み・例文・類語
した‐つづみ【舌鼓】
《「したづつみ」とも》
1 うまいものを飲食したときに舌を鳴らす音。
2 不満げに舌を鳴らす音。舌打ち。
「時には気を焦って、聞えよがしに―など鳴らして」〈二葉亭・浮雲〉
[類語]舌なめずり・舌打ち
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した‐つづみ【舌鼓】
〘名〙 (誤って「したづつみ」とも)
① うまいものを飲み食いした時に鳴らす舌の音。また、不満や不快をあらわす時に鳴らす舌の音にもいう。舌打
(したうち)。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
※俳諧・犬子集(1633)一「
たんぽぽのあへ物くてや舌つつみ」
※俳諧・難波草(1671)春「ちる花やあったら事をしたつつみ〈宗利〉」
② 山口市の名物菓子。
求肥(ぎゅうひ)に淡黄色の餡
(あん)を入れ、繭形
(まゆがた)に作ったもの。
[語誌](1)口の中で立てる音を、古くこの語以外にも「くちつづみ(口鼓)」「したうち(舌打)」等と称した。「したうち」は「したつづみ」より古い語である。
(2)「したつづみ」も「はらつづみ(
腹鼓)」も、遅くとも近世初期までには「したづつみ」「はらづつみ」という転訛形が現われたが、これらは、「うはづつみ(上包)」「こもづつみ(
薦包)」等、連濁形「━づつみ(包)」からの
類推によって生じたものと考えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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