日本大百科全書(ニッポニカ) 「船岡(鳥取県)」の意味・わかりやすい解説
船岡(鳥取県)
ふなおか
鳥取県東部、八頭郡(やずぐん)にあった旧町名(船岡町(ちょう))。現在は八頭町の南西部を占める地域。1952年(昭和27)船岡、隼(はやぶさ)、大伊(おおい)の3村が合併して町制施行。2005年(平成17)3月郡家町(こおげちょう)、八東町(はっとうちょう)と合併し、八頭町となる。若桜(わかさ)鉄道、国道482号が通じる。中心の船岡は八東川の段丘上に立地し、江戸時代は鳥取藩家老乾(いぬい)家の陣屋町、また川船輸送の始点であった。近代以降、牛馬市場として発達。農業では米、二十世紀ナシやキノコ類、葉タバコ、花卉(かき)栽培などを行う。式内社の因幡二宮(いなばにのみや)大江(おおえ)神社、曽我(そが)十郎の恋人虎御前(とらごぜん)の隠棲(いんせい)伝承地能引寺(のういんじ)があり、水口(みなくち)人形浄瑠璃(じょうるり)芝居が伝えられる。
[岩永 實]
『『船岡町誌』(1968・船岡町)』▽『『新船岡町誌』(2002・船岡町)』
[参照項目] |