船川村(読み)ふながわむら

日本歴史地名大系 「船川村」の解説

船川村
ふながわむら

[現在地名]男鹿市船川港船川ふながわみなとふながわ

男鹿半島南部に位置し、東は日本海に臨む。西はほん山へ連なる丘陵波打際まで迫り、二筋の小川が海に注ぐ。北東金川かねがわ村、西南南平沢みなみひらさわ村と接する。西の丘陵が北西の風を防ぐ自然の良港となっている。

天正一九年(一五九一)の出羽国秋田郡知行目録写(秋田家文書)に「中石村 舟河村」として七一〇石一斗七升五合とある。文禄元年(一五九二)の秋田実季分限帳(秋田家文書)に「舟川仁兵衛 舟川小太郎」の名がみえる。小浜こはま村支郷門前もんぜん村の長楽ちようらく寺に天正二〇年銘の像があり、膝裏の墨書銘に「五百文船河殿」とある。北の丘陵上に鳥屋場とりやば館跡があり、船河氏の館跡と推定される。

正保四年(一六四七)の出羽一国絵図に船川村八四石と記載される。享保一四年(一七二九)の黒印高帳(秋田県庁蔵)には当高一一五石七斗七升一合とある。同一五年の「六郡郡邑記」に家数四七軒とあり、嘉永期(一八四八―五四)の「絹篩」では七五軒に増加。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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