船箪笥(読み)フナダンス

デジタル大辞泉 「船箪笥」の意味・読み・例文・類語

ふな‐だんす【船××笥】

千石船などの船乗り船室で用いた箪笥遭難などを考慮して小形で頑丈に作ってある。

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精選版 日本国語大辞典 「船箪笥」の意味・読み・例文・類語

ふな‐だんす【船箪笥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代から明治時代にかけて、廻船船頭などが船中で使用した衣類用の箪笥。
    1. [初出の実例]「机や船(フナ)だんすがあったり、お煎茶の大きい器局を置いたりなさって」(出典:日も月も(1952)〈川端康成〉娘の居間)
  3. 船鑑札・売買仕切書・金銭などを入れる廻船用の懸硯や帳箱の類をいう俗称。

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世界大百科事典(旧版)内の船箪笥の言及

【簞笥】より

…金具職人の鏨(たがね)簞笥,絵師の絵具簞笥,床屋の道具箱などは特色あるものといえよう。特殊なものとしては武家の刀簞笥,鉄砲簞笥,玉薬簞笥,江戸から明治,大正にかけて海運業で使われた船簞笥などがある。
[材料]
 日本の伝統的な簞笥の材料としては,桐,杉,モミ,ヒノキ,ケヤキ,栗,楠,桑などが使われ,洋風簞笥の場合,明治・大正ころは桜,ナラ,カシ,シオジなどが使われた。…

※「船箪笥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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