色付(読み)いろつけ

精選版 日本国語大辞典 「色付」の意味・読み・例文・類語

いろ‐つけ【色付】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いろづけ」とも )
  2. 物に色をつけること。彩色。着色。また、彩色されたもの。
    1. [初出の実例]「親王御方夏御直衣千疋分にて、御あてこし、御色付事まて可申付由在之」(出典言国卿記‐文明一三年(1481)三月二七日)
    2. 「色付の薑(はじかみ)に塗竹箸を取そえ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)一)
  3. 一つの特徴をきわ立たせること。
    1. [初出の実例]「今までとは全くちがった、恐ろしい意味に色付けして蘇ってくるのであった」(出典:冬の宿(1936)〈阿部知二〉一〇)
  4. 芸妓が客に初めて肌を許すこと。客の側からいう。水揚げ。
    1. [初出の実例]「どれぞ芸子にいろ付(ツケ)をなさりませぬか」(出典:洒落本・箱まくら(1822)上)
  5. 商品の値を安くしたり、おまけをつけたりすること。

いろ‐つき【色付】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いろづき」とも )
  2. 色のようす。色のぐあい。
    1. [初出の実例]「女の目・鼻直り畢て、例の人の色付に成ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二四)
  3. 色が付いていること。色の付いているもの。
    1. [初出の実例]「子供の時の最も親しい遊道具だった『一片(ペニイ)なら無彩色・二片(ペンス)なら色つき』の紙芝居」(出典:光と風と夢(1942)〈中島敦〉一一)
  4. 木の葉や果実が赤や黄色に変わること。紅葉すること。
    1. [初出の実例]「色(イロ)づきも稍美しきものあれど、樹の数は至って少く」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉十月暦)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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