花簪(読み)ハナカンザシ

デジタル大辞泉 「花簪」の意味・読み・例文・類語

はな‐かんざし【花×簪】

造花で飾ったかんざし
キク科一年草。高さ約50センチ。葉は線形基部から枝分かれし、その先に頭状花をつける。花は中心が黄色で周囲が淡紅・白色など。オーストラリア原産ドライフラワーにもする。

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精選版 日本国語大辞典 「花簪」の意味・読み・例文・類語

はな‐かんざし【花簪】

〘名〙
① 造花などをつけて美しく飾ったかんざし。金銀色の紙の短冊をつける場合もあった。
洒落本・一目土堤(1788)「みんなつげのくしに花玉簪(ハナカンザシ)ぐらへさ」
② キク科の一年草。オーストラリア原産で、観賞用に栽培される。高さ三〇~六〇センチメートル。葉はへら状披針形で粉白緑色。夏から秋にかけ、基部から分枝した多数の枝先に径二・五~五センチメートルの頭花を単生する。頭花はすべて黄色の管状小花からなり、内側の総苞片は白または淡紅色の花弁状となる。〔日本植物名彙(1884)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「花簪」の解説

花簪 (ハナカンザシ)

植物。アクロクリニウムの和名

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世界大百科事典(旧版)内の花簪の言及

【髪飾】より

…官位や儀式によって,この花の種類が異なった。鎌倉時代には釵子と造花をあしらったものがはやり,後代これが花簪となっていった。 一方,中国では古くから髪に花枝を飾る風があり,漢の時代にはその流れをくむ非常に複雑な髪飾〈歩揺(ほよう)〉があらわれている。…

【つまみ細工(摘細工)】より

…撮細工とも書く。手芸の一種で,薄い絹または薄いちりめんを1~3cmの角形に切り,ピンセットで三角形に折って,紙に張りつけ,花鳥または虫魚などの形に作るもの。江戸時代の半ばころ,摘細工を応用したかんざしを島田髷にさすことが流行し,女性の髪が洋髪に移るまでは〈花かんざし〉〈花ぐし〉と呼ばれて,少女や若い女性の頭飾品の主要なものであったが,いまは減少し,髪飾,羽子板,くす玉などにわずかに見られる。つまみ細工は江戸時代から女性の手芸として行われたが,花のしんなどにモール細工を施したりした精巧な品が商品としても作られた。…

※「花簪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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