苔癬/扁平苔癬(読み)たいせんへんぺいたいせん(英語表記)Lichen / Lichen Planus

家庭医学館 「苔癬/扁平苔癬」の解説

たいせんへんぺいたいせん【苔癬/扁平苔癬 Lichen / Lichen Planus】

[どんな病気か]
 苔癬の苔は「こけ」、癬は「かさ」(かさぶた鱗屑りんせつ))を意味します。こけのようにざらついたぶつぶつ(丘疹(きゅうしん))が皮膚に長期間にわたってできるものです。
 丘疹は、少し離れていることもあれば(毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)など)、密集していることもあります(光沢苔癬(こうたくたいせん)など)。融合して平らになったものを扁平苔癬(へんぺいたいせん)といいます。
 扁平苔癬は、1円玉大の、やや盛り上がった多角形発疹(ほっしん)で、紫紅色をしており、表面につやがあります。かゆみがある場合もあります。
 四肢(しし)の外側にたくさんできることが多いのですが、陰部や口腔粘膜(こうくうねんまく)にもみられます。口の中のものは少し白っぽく見えます。
 原因はよくわかっていませんが、カラーフィルム現像液に触れる人や薬疹(やくしん)のある人、あるいは骨髄移植(こつずいいしょく)を受けた人にこの発疹がみられることから、一種の免疫反応(めんえきはんのう)ではないかと考えられています。
[治療]
 治療には、ステロイド副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬)や光化学療法などが使われますが、なかなか治りません。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android