若野毛二俣王(読み)わかぬけふたまたのおう

改訂新版 世界大百科事典 「若野毛二俣王」の意味・わかりやすい解説

若野毛二俣王 (わかぬけふたまたのおう)

応神天皇皇子とされる人物。稚野毛二派皇子わかのけふたまたのみこ)などともいう。《日本書紀》応神2年3月条に天皇が河派仲彦(かわまたなかつひこ)の女弟姫を妃とし,この皇子を生んだとみえるが,《古事記》応神巻には母を咋俣長日子(くいまたながひこ)王の女息長(おきなが)真若中比売とする。皇子の女子の忍坂大中姫允恭天皇皇后となり安康・雄略両天皇を生んだとされ,一方,男子の意富々杼(おおおど)王は《釈日本紀》所引の〈上宮記〉によれば継体天皇の系譜に接続している。《新撰姓氏録》にも息長真人らの祖として多くみえる。
息長氏
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android