若野毛二俣王(読み)わかぬけふたまたのおう

改訂新版 世界大百科事典 「若野毛二俣王」の意味・わかりやすい解説

若野毛二俣王 (わかぬけふたまたのおう)

応神天皇皇子とされる人物。稚野毛二派皇子わかのけふたまたのみこ)などともいう。《日本書紀》応神2年3月条に天皇が河派仲彦(かわまたなかつひこ)の女弟姫を妃とし,この皇子を生んだとみえるが,《古事記》応神巻には母を咋俣長日子(くいまたながひこ)王の女息長(おきなが)真若中比売とする。皇子の女子の忍坂大中姫允恭天皇皇后となり安康・雄略両天皇を生んだとされ,一方,男子の意富々杼(おおおど)王は《釈日本紀》所引の〈上宮記〉によれば継体天皇の系譜に接続している。《新撰姓氏録》にも息長真人らの祖として多くみえる。
息長氏
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