(読み)トマ

デジタル大辞泉 「苫」の意味・読み・例文・類語

とま【×苫/×篷】

すげかやなどを粗く編んだむしろ。和船家屋を覆って雨露をしのぐのに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「苫」の意味・読み・例文・類語

とま【苫・篷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (すげ)、茅(かや)などを菰(こも)のように編み、小家屋の屋根周囲などのおおいや和船の上部のおおいなどに使用するもの。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「秋の田のかりほの庵のとまをあらみわが衣手は露にぬれつつ〈天智天皇〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)秋中・三〇二)
  3. 江戸時代、大工仲間着物をいう。〔新ぱん普請方おどけ替詞(1818‐30頃か)〕

とば【苫】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「とま(苫)」の変化した語 )
  2. (すげ)、茅(かや)などを菰(こも)のように編んだもの。
  3. 着物のことをいう。
    1. [初出の実例]「お直は番茶ちりめんに、嶋つむきの下着〈略〉何れもとばはよし」(出典:洒落本・美地の蛎殻(1779))

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