茨城童子(読み)いばらきどうじ

朝日日本歴史人物事典の解説

茨城童子

酒呑童子配下の鬼。江戸記の通俗軍記物『前太平記』や明治期の歌舞伎「羅生門」に登場する。源頼光らに大江山(京都府北西部丹後山地の主峰)を追われた茨城童子は,都の羅生門に住み着いて人をさらっていたが,頼光の家来の渡辺綱に腕を切り取られてしまう。綱は,安倍晴明の助言を入れて7日間の物忌みに入るが,綱の伯母に化けた童子が綱から腕を取り返す。『平家物語』剣の巻にこれと類似した鬼女の話がみえる。<参考文献>佐竹昭広『酒呑童子異聞』,谷川健一『鍛冶屋の母』

(小松和彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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