前太平記(読み)ゼンタイヘイキ

精選版 日本国語大辞典 「前太平記」の意味・読み・例文・類語

ぜんたいへいき【前太平記】

  1. 江戸時代の通俗史書。四〇巻。藤元元作。天和元年(一六八一)頃刊か。平安中期から末期に至るおよそ二〇〇年間の事変・合戦をとりあげ、清和源氏七代の人々のそれらとの関わりを中心とする。中世軍記・史書・説話集を利用し潤色を加えて読み物化したもの。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「前太平記」の解説

前太平記
(通称)
ぜんたいへいき

歌舞伎・浄瑠璃外題
元の外題
前太平記世継鏡 など
初演
享保10.11(江戸森田座)

前太平記
ぜんたいへいき

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
宝永6.夏(江戸・中村座)

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世界大百科事典(旧版)内の前太平記の言及

【四天王物】より

…人形浄瑠璃,歌舞伎狂言,歌舞伎舞踊の一系統。史書というより小説に近い軍記《前太平記》41巻(1681ころ)に背景や登場人物(〈世界〉)を求める〈前太平記物〉は,源頼光とその四天王(渡辺綱,坂田金(公)時,碓氷貞光(うすいのさだみつ),卜部季武(うらべのすえたけ)の4人の家来)の武勇伝と,反逆者平将門の遺児相馬太郎良門,滝夜叉の復讐や藤原純友の残党伊賀寿太郎らの反逆を素材にしたものとに大別できる。このうち,四天王物は前者を題材とした作品群である。…

※「前太平記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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