精選版 日本国語大辞典 「茶子」の意味・読み・例文・類語
ちゃ‐の‐こ【茶子】
- 〘 名詞 〙
- ① 茶を飲む時に添える菓子や果物。茶菓子。茶うけ。
- [初出の実例]「ちゃのこなど出だしてすすめらる」(出典:竹むきが記(1349)下)
- ② 彼岸会の供物。
- ③ 仏事の供物、または配り物。
- [初出の実例]「墓まいり扨茶の子には餠ならん なみだかた手に提る重箱〈意楽〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)
- ④ 朝飯。または、農家などで朝飯前に仕事をする時などにとる簡単な食事。また、間食。朝茶の子。
- [初出の実例]「明日は公事に出んぞ。かちごめをめしのちゃのこにいたし候へ」(出典:咄本・戯言養気集(1615‐24頃)下)
- ⑤ ( 形動 )( 茶うけの菓子は腹にたまらないで気軽に食べられるところから ) 容易にできること。たやすいさま。お茶の子。お茶の子さいさい。
- [初出の実例]「びりこくたいしばかだわう、おにをちゃのこのきんぴらだんべい」(出典:歌謡・松の葉(1703)四・草摺引)
- 「常住きってのはっての是程の喧嘩は、おちゃこのおちゃこの、茶の子ぞや」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)