草戸村(読み)くさどむら

日本歴史地名大系 「草戸村」の解説

草戸村
くさどむら

[現在地名]福山市草戸町

佐波さば村の南にあり、西は長和ながわ村。村中芦田あしだ川が貫流中世にはすぐそばまで海が入込んでいた。

中世は長和庄に含まれており、貞和六年(一三五〇)一二月二五日付の内藤肥後徳益丸代審覚軍忠状案(「閥閲録」所収内藤小源太家文書)に「而亡父内藤肥後孫六盛信、去年備州御下向最前馳参草津致奉公之忠節、令供奉尾道之間、(下略)」とみえ、この「草津」は当地辺りをさすと考えられている。「太平記」巻二九(越後守自石見引返事)には翌観応二年(一三五一)石見国より京都に上る高師泰を追う上杉朝定の行動を記して「上杉弾正少弼八幡ヨリ舟路ヲ経テ、備後ノ鞆ヘアガル、(中略)其勢二千余騎、正月十三日ノ早旦ニ、草井地くさいぢヨリ打立テ、跡ヲ追テゾ寄ニケル」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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