草鞋を穿く(読み)ワラジヲハク

デジタル大辞泉 「草鞋を穿く」の意味・読み・例文・類語

草鞋わらじ穿・く

旅に出る。
罪を犯したばくち打ちなどが、土地を離れる。「長の―・く」
売買の時などに、値段を偽って上前をはねる。
草履売人うりてにわらぢはくあり」〈滑・膝栗毛・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「草鞋を穿く」の意味・読み・例文・類語

わらじ【草鞋】 を 穿(は)

  1. 旅に出発する。
    1. [初出の実例]「小ぞうめを仕事にしやとわらじはく」(出典:雑俳・柳多留‐三(1768))
  2. 罪などを犯したものが、捕吏追及をのがれるなどのために住む土地を離れて旅に出る。
    1. [初出の実例]「添とげて見せうの二人草鞋はく」(出典:雑俳・若の浦(1805))
  3. 商人が、物の価格を高く偽る。また、仲介者が値段を高く偽ってうわまえをとったり、奉公人などが買い物の使いに行った際、物の値段をごまかして銭をくすねたりする。下駄をはく。
    1. [初出の実例]「傘の買手に下駄をはくあれば、草履の売人(うりて)にわらじはくあり」(出典滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)八)

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