荒夷(読み)アラエビス

デジタル大辞泉 「荒夷」の意味・読み・例文・類語

あら‐えびす【荒×夷】

《都の人が東国人を卑しめて呼んだ語》荒々しい東国人。また、勇猛な東国武士。あずまえびす。
「ひたすらの―のやうなれども従ひ奉りて」〈平家・八〉
[補説]人名別項。→あらえびす

あらえびす[人名]

小説家野村胡堂の別筆名。音楽評論を書く際にはこちらの筆名を用いた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「荒夷」の意味・読み・例文・類語

あら‐えびす【荒夷】

[1] 〘名〙 都の人が東国人を卑しめて言った語。荒々しい人、とくに、粗暴な東国人。また、勇猛な東国武士。
※浜松中納言(11C中)四「いみじからんあらえびすも泣きぬばかりに」
[2] 兵庫県西宮市にある日吉(ひえ)山王小社である夷社(えびすしゃ)のこと。また、その祭神西宮神社

こう‐い クヮウ‥【荒夷】

〘名〙 遠い地のえびす。昔の中国で、文化の異なる周辺異民族をさげすんでいった語。〔盧諶‐贈崔温詩〕

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