荒野の狼(読み)コウヤノオオカミ

デジタル大辞泉 「荒野の狼」の意味・読み・例文・類語

こうやのおおかみ〔クワウヤのおほかみ〕【荒野の狼】

原題、〈ドイツDer Steppenwolfヘッセ小説。1927年刊。現代的社会になじむことのできない一匹狼の主人公ハリー=ハラーは、同じイニシャル(H.H.)をもつ著者自身の投影とされる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「荒野の狼」の意味・わかりやすい解説

荒野の狼
こうやのおおかみ
Der Steppenwolf

ドイツの詩人作家 H.ヘッセの小説。 1927年刊。「荒野の狼」と自称する主人公ハラーの残した手記を編集したという形式をとり,すさまじい精神の混沌をあらわにした告白小説。

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世界大百科事典(旧版)内の荒野の狼の言及

【ヘッセ】より

…真我に到達しようとする求道の書《シッダールタ》(1922)執筆。27年,浅薄な現代文明と画一化された社会を批判すると同時に自己の内面を仮借なく解剖した実験的な小説《荒野の狼》刊行。30年,《ナルツィスとゴルトムント》刊行。…

※「荒野の狼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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