内道場(読み)ないどうじょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

内道場
ないどうじょう

宮中の仏教修行所。内寺ともいう。中国では,天監 16 (517) 年に梁の武帝が初めて建立して,沙門慧超らが経論を講義した。日本では,空海の要請で仁明天皇が承知1 (834) 年に建てたのが初めで,当時は真言院と称した。

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デジタル大辞泉の解説

ない‐どうじょう〔‐ダウヂヤウ〕【内道場】

宮中に設けられた仏事を行う堂宇。日本では奈良時代にすでに知られ、のちに空海奏請により特に真言院が置かれた。内寺。
一般寺院中の最も神聖な一室

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世界大百科事典 第2版の解説

ないどうじょう【内道場】

中国において,道観を含めた大内(だいない)の道場,内裏寺院のことをいう。寺院を道場と称するようになったのは煬帝(ようだい)(在位605‐617)のときからであるが,宮中精舎を建てたのは古く,東晋の孝武帝(在位373‐396)のころに見え,衆僧を集め講経談論させている。この傾向は隋・唐時代に盛んとなり,法会,供施のみならず経典収集,目録編纂,訳経等を広く行い,また僧尼を常住させ治国済民のための祈願,とりわけ祈雨除災折伏などを行わせた。

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大辞林 第三版の解説

ないどうじょう【内道場】

宮中で仏道修行や仏事を行う建物。日本では834年、唐の制にならい空海の奏請によって真言院が設けられた。内寺。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

内道場
ないどうじょう

宮中に設けられた仏教施設。中国の同類の施設に倣ったもの。既に7世紀の段階から、宮中で仏事の修されたことが認められるが、常置の施設で行われたか否かは定かでなく、臨時に繍仏像(しゅうぶつぞう)などを安置して設けられた可能性もある。史料上の初見は、唐より帰朝した玄(げんぼう)を内道場に安置したというもので(『続日本紀』天平18年6月18日条)、玄が隅院(すみのいん)(隅寺、現、海龍王寺(かいりゅうおうじ))に住したことから、ここが内道場であったとする説もある。称徳天皇の寵遇を受けた道鏡もまた、内道場の禅師であった。ここに出入りする僧は、治療の役割などを通じて天皇等と直接結び付く機会に恵まれた事から、両者の癒着を防止する目的で、772年(宝亀3)に十禅師(のちの内供奉(ないぐぶ)十禅師)の制が設けられたと考えられる。空海の奏請により、834年(承和1)に設置された宮中真言院がその流れをくむ施設であり、玉体護持を祈願する法会等が営まれた。[本郷真紹]
『薗田香融著「わが日本における内道場の起源」(仏教史学会編『仏教の歴史と文化』所収・1980・同朋舎出版)』

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