萬膳村(読み)まんぜんむら

日本歴史地名大系 「萬膳村」の解説

萬膳村
まんぜんむら

[現在地名]牧園町万膳まんぜん

南流する天降あもり川の東岸に位置し東から南は三体堂さんたいどう村に接する。中世桑東くわのとう郷のうちにあり、万善まんぜん名として名田に編成されていた。大隅国建久図田帳にみえるのが早い例で、桑東郷内の正八幡(現鹿児島神宮)領の国方所当弁田のうちの公田に万善一二町とある。その成立は、暦応二年(一三三九)一一月日の正八幡宮講衆・殿上等訴状写(隼人桑幡文書)では天承二年(一一三二)国司が寄進したことに始まるとされており、正八幡宮宝前四季転読大般若経供料米料所であったが、暦応二年頃に弁済使が毎年の供料を対捍していると訴えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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