植物の葉が変態して刺(とげ)になったものをいう。硬くて先のとがった葉は多くの球果植物や若干の被子植物(スギバアカシアなど)にもみられるが、これらの葉は光合成のおもな舞台であるとともに光合成をおもな機能とする葉であるため、針状葉とはよんでも、葉針とはよばないのが普通である。典型的な葉針はサボテン科の多くの種類にみられる。カラタチなど柑橘(かんきつ)類の刺は、普通葉の腋(えき)にあるので腋芽の変態した茎針とされることが多いが、これは腋芽の第1葉が変態したものであるため、正しくは葉針である。葉針には葉の全体が刺になるもののほかに、葉の一部が刺となるものもあり、これには、複葉の葉軸の先がとがり、小葉が落葉しても葉軸だけが基に残って刺となる場合(ムレスズメ)、小葉のうちのいくつかが刺になる場合(カナリーヤシ)、托葉(たくよう)が刺になって托葉針とよばれる場合(ハリエンジュ)がある。アリアカシアでは托葉針が膨らんでアリのすみかとなる。
[福田泰二]
顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...