蒲池城(読み)かまちじよう

日本歴史地名大系 「蒲池城」の解説

蒲池城
かまちじよう

蒲池郷内に築かれた中世の城館。「南筑明覧」などには天慶(九三八―九四七)頃藤原純友の一族によって築かれたとあるが、江戸時代の「前太平記」に記載される「柳川城」の記述を根拠としており確証はない。南北朝期、九州探題今川了俊は肥後菊池氏をはじめとした南朝方と諸所で合戦を行い、その際今川頼泰に従軍した豊前の国人隈元政幸は「鎌地城」において宿直している(応安五年七月日「隈元政幸軍忠状」青柳種信資料/南北朝遺文(九州編)五)。これが確実な史料にみえる蒲池城の早い例である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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