蓮王寺(読み)れんのうじ

日本歴史地名大系 「蓮王寺」の解説

蓮王寺
れんのうじ

[現在地名]小杉町三ヶ 高寺

十社じゆつしや大神の北にある。鷹尾山と号し、本尊阿弥陀如来。高野山真言宗。越中観音霊場第一七番札所(稿本越の下草)。所在地名高寺たかでらはかつては鷹寺と書き、蓮王寺開山勢観が立山開山の中心人物越中国司佐伯有若に白鷹を献じたことから生じたという伝承がある。鷹献上の縁により有若の帰依をうけ、大宝元年(七〇一)七堂伽藍と塔頭一二院を建立したという。慶雲四年(七〇七)行基作丈六阿弥陀如来像を本尊として安置し、やがて真言密教の壇場として興隆。戦国争乱期に兵火に罹り、本尊は頭部と手を残して焼けたが、元文二年(一七三七)に定観により復元されたとされる。高さは台座ともに五メートル、木造では県下最大で、その頭部は定朝様の藤原時代作である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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