蔭凉寺(読み)いんりようじ

日本歴史地名大系 「蔭凉寺」の解説

蔭凉寺
いんりようじ

[現在地名]和泉市尾井町

信太しのだ山の北方七〇〇メートルの丘陵にあり、周囲は自衛隊演習場になっている。少林山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来開基は鉄心道印禅師。「蔭凉寺開山大和尚行業記」によると、鉄心は伯耆国河村郡の福地氏の出で、一二歳で出家し、同郡内の竜徳りゆうとく寺松庵受公の門に投じ、修行ののち関東に行く。正保年間(一六四四―四八)泉南に来たり、信太の森林の一角に長松庵を始め、少林山蔭凉寺を開いたという(和泉市史)。また当寺縁起によれば、この草創にあたって、信太郷なか村の人、森田惣兵衛が尽力したほか、河村瑞賢が寛文二年(一六六二)頃、その建立に協力したといわれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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