蕪鮨(読み)カブラズシ

デジタル大辞泉 「蕪鮨」の意味・読み・例文・類語

かぶら‐ずし【××鮨】

なれ鮨の一。ブリなどを厚く切ったカブの間に挟んでこうじで発酵させたもの。石川県富山県の冬の郷土料理 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「蕪鮨」の意味・読み・例文・類語

かぶら‐ずし【蕪鮨】

  1. 〘 名詞 〙 なれ鮨の一種塩漬けにした蕪(かぶ)輪切りに塩漬けの鰤(ぶり)の切り身を挟み、飯と麹(こうじ)で漬けて発酵させたもの。石川県の名物。《 季語・冬 》

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日本の郷土料理がわかる辞典 「蕪鮨」の解説

かぶらずし【蕪鮓】


石川県金沢市の郷土料理でなれずしの一種。塩漬けにしたぶりをかぶの塩漬けで挟み、飯と麹を合わせたもので漬け込む。寒ぶりがあがる冬の味覚で、正月料理としても供される。

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世界大百科事典(旧版)内の蕪鮨の言及

【郷土料理】より

…ある地方に特有で伝統的な料理。しかし,まったく独特の料理というのはまれで,多少の相違はあっても他の地方でも行われているものが多い。現在一般に郷土料理と呼ばれているものは,次のように大別される。(1)特産品を材料とするもので,秋田のハタハタ,三陸のホヤ,富山のホタルイカ,佐賀のムツゴロウなどの料理がある。(2)その地方で多産,あるいは良質の産があり,それを材料とするもの。北海道のサケ,ニシン,茨城のアンコウ,北陸・山陰のカニ,京阪のハモ,岡山のママカリ,広島のカキ,関門のフグといった魚貝類,および長野のソバ,京都のタケノコといったものの料理がある。…

【漬物】より

…野菜,果実,魚貝,鳥獣肉などを,塩,みそ,しょうゆ,酢,酒かす,こうじ,米ぬかなどでつくった漬床(つけどこ),あるいは調味液に漬けこんだ食品。乾物とともに最も基本的な食品加工法を用いたもので,材料の風味の良化とともに,多収穫時の防腐貯蔵,凶作時などに対する備蓄を要因として発達してきた。すしも本来は魚や鳥獣肉の漬物であり,塩辛も漬物の一種であるといえる。
[原理と栄養]
 漬物の種類や材料は多種多様であるが,原理的に共通しているのは,材料の細胞機能の生活力を食塩などの浸透圧によって脱水して失わせ,漬液に含まれる食塩,糖,有機酸などの成分を細胞中に浸入させることである。…

※「蕪鮨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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