(読み)ブリ

デジタル大辞泉 「鰤」の意味・読み・例文・類語

ぶり【×鰤】

アジ科の海水魚全長約1.5メートル。体は紡錘形でやや側扁し、背は暗青色、腹は白色で、体側中央に不明瞭な黄色の縦帯が走る。温帯性の回遊魚で、夏季に日本の沿岸沿いに北上し、冬季に南下する。出世魚で、順に、関東ではワカシイナダワラサブリ、関西ではツバス・ハマチ・メジロ・ブリとよぶ。定置網や1本釣りで漁獲され、食用 冬》「―あげ場裸灯はだかびをどる男の肩/綾子

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精選版 日本国語大辞典 「鰤」の意味・読み・例文・類語

ぶり【鰤】

  1. 〘 名詞 〙 スズキ目アジ科の海産魚。全長一メートルくらいになる。体は細長い紡錘形。背方は暗青色、腹方は銀白色で体側に黄色の一縦帯が走る。日本各地の沿岸に分布する回遊魚で、多くは定置網で漁獲する。重要な食用魚で、南日本では流れ藻についた稚魚を採集して海面で飼育するいわゆるハマチ養殖が盛んである。冬季は脂肪がのり「寒ブリ」と称し賞味される。成長につれて呼び名の変わる出世魚で、小さい順に、東京付近ではワカシ・イナダ・ワラサ・ブリ、大阪付近ではツバス・ハマチ・メジロ・ブリと言い、また、近年では一般に養殖ブリをハマチと呼ぶ。《 季語・冬 》 〔名語記(1275)〕

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普及版 字通 「鰤」の読み・字形・画数・意味


21画

[字音]
[字訓] ぶり

[字形] 形声
声符は師(し)。〔本草綱目四、魚師〕に、陳蔵器の〔諸魚注〕を引いていう。「魚師の大なるは、毒りて人をす。今無し。但だに云ふ、鰤は老魚なりと。山經に云ふ、(れきくわく)の水に、師魚り。之れをらへば人をすとは、其れち此れなるか」とあり、毒のある魚であるという。わが国では「ぶり」の字に用いる。

[訓義]
1. 毒ある魚、老魚。
2. ぶり。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鰤」の解説

鰤 (ブリ)

学名Seriola quinqueradiata
動物。アジ科の海水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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