藍野遺跡
あいのいせき
[現在地名]岸本町小林
小林南部の藍野地区、標高三六〇メートルの高原にある遺物散布地。昭和二七年(一九五二)に発見され、かつては発見地の小字名から向南原遺跡と紹介されたこともある。第二次世界大戦後、藍野地区に入植した開拓団が当地を開墾した際に弥生時代中期の土器・蛤刃石斧・扁平片刃石斧・石包丁などが採集された。このことから一帯に集落跡が包蔵されていると推定されるものの、水稲栽培を基盤とする弥生文化が当地のような標高の高い高原地帯に営まれたことが問題といえよう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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