岸本町(読み)きしもとちよう

日本歴史地名大系 「岸本町」の解説

岸本町
きしもとちよう

面積:四〇・一四平方キロ(境界未定)

西伯郡の中央部に位置し、東は大山町、西は会見あいみ町、南は日野郡溝口みぞくち町、北は米子市・大山町に接する。町域は東西約一四キロ、南北約四・三キロの帯状をなし、西寄りを北西に流れる日野川によって東西に大きく二分される。東部は火山砕屑物からなる洪積台地の微傾斜地で、佐陀さだ(上流は半川とよばれる)や日野川支流の別所べつしよ川・清山せいやま川が西流し、中央部には大原千町おおはらせんちようとよばれる米作地帯が広がる。一方、西部は越敷こしき山に続く丘陵地となっている。日野川に沿って国道一八一号・JR伯備はくび線が縦断し、主要交通路となっている。岸本・丸山まるやまを経て大山寺に至る道は、古くから大山の登拝路として賑いをみせていた。

縄文・弥生時代の遺跡は台地地域に多く確認され、古墳は約三〇基が町域に分布する。「和名抄」記載の会見郡一二郷のうち細見ほそみ郷が日野川右岸吉定よしさだ・上細見などを中心とする一帯に、巨勢こせ郷が同川左岸一帯に比定される。大寺おおてらには白鳳期の大寺廃寺坂長さかちようには平安初期の坂中さかなか廃寺などの古代寺院が建立された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報