藤原沢子(読み)ふじわらのたくし

朝日日本歴史人物事典 「藤原沢子」の解説

藤原沢子

没年承和6.6.30(839.8.12)
生年:生年不詳
平安前期,仁明天皇の女御。紀伊守従五位下藤原総継(魚名の孫)の娘。天皇の東宮時代に入内したと考えられ,宗康,時康(光孝天皇),人康の3親王新子内親王を生む。仁明天皇の特別の寵愛を受け,後宮随一とされた。承和6(839)年4月宮中でにわかに病となり,危篤になるにおよんで小車に乗せられて里第に運ばれ,そのまま絶命した。時に従四位下であったが,従三位を追贈。その後,元慶8(884)年に時康親王が55歳で即位すると皇太后を贈られ,墓も山陵に改められた。また,父総継にも太政大臣が贈られている。

(菅原征子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤原沢子」の解説

藤原沢子 ふじわらの-たくし

?-839 平安時代前期,仁明(にんみょう)天皇の女御(にょうご)。
北家藤原総継(ふさつぐ)の娘。母は藤原数子。天皇が皇太子のとき入内(じゅだい),即位とともに女御となる。宗康親王,光孝天皇,人康(さねやす)親王,新子内親王を生んだ。承和(じょうわ)6年6月30日死去。贈従三位。光孝即位により皇太后をおくられた。名は「さわこ」ともよむ。

藤原沢子 ふじわらの-さわこ

ふじわらの-たくし

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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