虚空蔵島(読み)こくぞうじま

日本歴史地名大系 「虚空蔵島」の解説

虚空蔵島
こくぞうじま

目井津めいつ港の北に位置する小島。周囲約〇・五キロ、面積約〇・一平方キロで、最高点の標高は約五〇メートル。かつては島であったが、昭和五〇年代に島と本土を結んで目井津港の北側防波堤が築かれたために、人工的な陸繋島となった。鬱蒼と茂る亜熱帯植物を含む森林は、虚空蔵島の亜熱帯林として国指定天然記念物。島名は虚空蔵菩薩を祀る虚空蔵堂が島の山頂にあることにちなむ。また島内には八大竜王・金毘羅大権現・船玉大神などが祀られ、鰹三万越之碑・魚族供養皆成仏碑なども立並び、海の暮しを守る霊場となっていて、女性が海の守護神であるという素朴な信仰が生きている。

虚空蔵堂は飫肥藩初代藩主伊東祐兵の正室松寿院が、寛永三年(一六二六)住持昌悦の時代に建立したものといわれ(「旧本尊厨子銘文」西明寺蔵)、江戸時代には目井津延命えんめい寺配下の児島山宝珠庵の管轄で、飫肥藩から一五石を給されていた(「伊能忠敬測量日記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「虚空蔵島」の解説

虚空蔵島

宮崎県日南市南郷町、目井津地区の東約0.2kmに位置する無人島。本土と陸繋化している。虚空蔵山山頂に、虚空蔵菩薩を祀るお堂がある。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

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