あり‐どおし‥どほし【蟻通・虎刺】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① アカネ科の常緑小低木。関東地方以西の山地で、やや乾いた日陰に生える。高さ一五~九〇センチメートル。初夏、漏斗(ろうと)状で先が四裂した白い花が咲く。実は直径五~六ミリメートルの球形で赤く熟す。とげがアリを刺し通すほど鋭いことからの名という。〔物類称呼(1775)〕
- ② 模様の名(地紋式)。
- [ 2 ] ( 蟻通 )
- [ 一 ] =ありどおしみょうじん(蟻通明神)
- [初出の実例]「かき曇りあやめも知らぬ大空にありとほしをば思ふべしやは」(出典:貫之集(945頃)一〇)
- [ 二 ] 謡曲。四番目物。各流。世阿彌作。「貫之集」などによる。紀貫之が蟻通明神に和歌を手向けた故事から、和歌の徳をたたえたもの。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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