蟻酸(読み)ギサン

デジタル大辞泉 「蟻酸」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐さん【×蟻酸】

最も簡単なカルボン酸無色刺激臭のある液体アリハチ毒腺どくせんイラクサとげなどの葉に含まれ、皮膚にふれると水疱すいほうができる。最初にアリを蒸留して得られたところからの名。有機薬品の合成原料・溶剤皮革加工などに用いる。化学式HCOOH

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精選版 日本国語大辞典 「蟻酸」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐さん【蟻酸】

  1. 〘 名詞 〙 カルボン酸の一つ。化学式 HCOOH 無色で刺激臭のある液体。蟻、蜂などの毒腺、松・樅(もみ)の葉、刺草(いらくさ)刺毛などに存在する。工業的には、水酸化ナトリウム苛性ソーダ)に一酸化炭素を反応させ、蟻酸ナトリウムをつくり、希酸で分解してつくる。弱酸性で、還元性がある。溶剤、染色、皮革のなめし加工などのほか、有機化合物の合成原料などに広く用いられる。メタン酸。

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