刺草(読み)イラクサ

デジタル大辞泉 「刺草」の意味・読み・例文・類語

いら‐くさ【刺草/蕁麻】

イラクサ科多年草。関東以西の山地自生。高さ0.5~1メートル。茎と葉に毒液を含むとげがあり、触れると痛い。葉は卵円形で縁にぎざぎざがある。秋、葉のわきから穂を2本ずつ出し、その上方淡緑色雌花を、下方に緑白色の雄花をつける。茎から繊維をとり、若芽食用。イラクサ科の植物は繊維組織がよく発達し、ウワバミソウミズナ)・カラムシなども含まれる。いたいたぐさ。おにあさ。

し‐そう〔‐サウ〕【刺草】

アザミ別名

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精選版 日本国語大辞典 「刺草」の意味・読み・例文・類語

いら‐くさ【刺草・莿草・蕁麻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いらぐさ」とも )
  2. イラクサ科の多年草。関東以西の山野で陰湿の地に生える。高さ五〇センチメートル~一メートル。茎は縦に稜(りょう)があり、直立して叢生する。葉は対生し卵形で、縁に大きな鋸歯(きょし)をもち、さらに小さな鋸歯がある。茎と葉には毒液を含む刺(とげ)がある。秋、葉腋(ようえき)から二本ずつ花穂が出て緑白色の雄花と淡緑色の雌花をつける。茎から繊維をとるほか、葉の汁は蛇にかまれたときの止痛、毒消しに、茎や葉を入れた風呂は疝気(せんき)に効果があるという。いたいたぐさ。おにあさ。ひとさしぐさ。いら。〔塵芥(1510‐50頃)〕
  3. いららぐさ(羊桃)色葉字類抄(1177‐81)〕

し‐そう‥サウ【刺草】

  1. 〘 名詞 〙 植物「あざみ(薊)」の異名

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動植物名よみかた辞典 普及版 「刺草」の解説

刺草 (イラクサ・イラグサ)

学名Urtica thunbergiana
植物。イラクサ科の多年草,薬用植物

刺草 (シソウ)

植物。大薊・離留・続断などの多年草の総称。アザミの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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