行き帰る(読み)ユキカエル

デジタル大辞泉 「行き帰る」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐かえ・る〔‐かへる〕【行き帰る/往き還る】

[動ラ四]《古くは「ゆきがえる」とも》
行って、また帰る。往復する。
「清き浜辺は―・り見れども飽かず」〈・一〇六五〉
月日が再びめぐる。また、年が改まる。
あらたまの年―・り春立たばまづ我がやどにうぐひすは鳴け」〈・四四九〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行き帰る」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐かえ・る‥かへる【行帰・往還】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 上代は、「ゆきがえる」とも )
  2. 行って帰る。一度出て行って、また帰って来る。往復する。ゆききする。いきかえる。
    1. [初出の実例]「天雲の去還(ゆきかへり)なむもの故に思ひそ吾がする別れ悲しみ」(出典万葉集(8C後)一九・四二四二)
    2. 「飛脚の行帰る程日数を経ければ」(出典:太平記(14C後)二九)
  3. 年月などが過ぎて、またもと日付などにもどる。また、年月など、古いものが過ぎて新しいものが来る。年月が改まる。
    1. [初出の実例]「あらたまの年由伎我敝理(ユキガヘリ)春立たばまづわが屋戸に鶯は鳴け」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四九〇)

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