行き来(読み)ユキク

デジタル大辞泉 「行き来」の意味・読み・例文・類語

ゆき・く【行き来/往き来】

[動カ変]行ったり来たりする。往来する。
葦屋あしのや菟原処女うなひをとめの奥つを―・くと見れば音のみし泣かゆ」〈・一八一〇〉

いき‐き【行き来】

[名](スル)ゆきき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行き来」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐き【行来・往来】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 行くことと来ること。行ったり来たりすること。また、その道。往来。往復。いきき。
    1. [初出の実例]「相坂のゆふつけどりにあらばこそきみがゆききをなくなくもみめ〈閑院〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋四・七四〇)
  3. ( ━する ) つきあうこと。交際すること。つきあい。
    1. [初出の実例]「隣のことであるから自然省作の家と往復(ユキキ)して」(出典:隣の嫁(1908)〈伊藤左千夫〉五)
  4. 道を行ったり来たりする人。往来の人。ゆききびと。
    1. [初出の実例]「実(げに)やゆききも慕ふとは疑ひもなく我等が尋る名木よ」(出典:浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)上)

ゆき‐・く【行来・往来】

  1. 〘 自動詞 カ行変 〙 行ったり来たりする。行き帰りする。ゆききする。通行する。
    1. [初出の実例]「あさもよし紀人羨(とも)しも亦打山(まつちやま)行来(ゆきく)と見らむ紀人羨しも」(出典:万葉集(8C後)一・五五)

いき‐き【行来・往来】

  1. 〘 名詞 〙 行くことと来ること。行ったり来たりすること。往来。ゆきき。
    1. [初出の実例]「おさない者貴人が小路大道にいききの人がみちふさがるほどに」(出典:玉塵抄(1563)一五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android