行政組織法(読み)ぎょうせいそしきほう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「行政組織法」の意味・わかりやすい解説

行政組織法
ぎょうせいそしきほう

国、地方公共団体その他の公共的団体の権限、所掌事務、構造などに関する法体系をいう。国に関しては国家行政組織法(昭和23年法律120号)が一般法で、各省設置法、会計検査院法などがそれぞれの組織を定めるほか、一般には行政作用法とされる法律にも、独占禁止法が公正取引委員会の組織、権限を、土地収用法土地収用委員会の組織、権限を定めるように、各種の組織法がある。行政組織は全体として有機的に協力して目的達成にあたるものであるから、上下の階層性と一致協力性を特徴とする。地方公共団体の組織については地方自治法(昭和22年法律67号)が大枠を定め、自治体の条例規則がその細目を定める。立法機関司法機関内部の行政組織を有し、したがって行政組織法がある(国会法、裁判所法のそれぞれ一部)。広義では、行政を担当する公務員や行政の物的手段とされる公物に関する法も行政組織法とされる。

[阿部泰隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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