ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「製銑」の意味・わかりやすい解説 製銑せいせんsmelting of pig iron 高炉に鉄鉱石,マンガン鉱,造滓溶剤,コークスを装入して熱風を送り,銑鉄を製造する工程。原料鉱は赤鉄鉱,磁鉄鉱,褐鉄鉱などの酸化鉱。溶剤は通常石灰石で,鉱石中の不要鉱物ケイ酸,アルミナなどと結合して低融点の高炉滓をつくり鉄と分離する作用をする。マンガン鉱は脱硫作用があるほか,還元されたマンガンが銑鉄に入って組成と性質を改善する。コークスは不完全燃焼して一酸化炭素ガスとなり,鉄鉱,マンガン鉱を還元すると同時に熱源となる。熱風はコークスの効率のよい燃焼のため 1000~1300℃に予熱され (→熱風炉 ) ,高炉下部周囲に配置された羽口から吹込まれる。空気は諸原料中最も消費量 (重量) が多い。銑鉄 1tあたり原料消費量は,鉱石の品位や種類,操業法によって異なる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by