襖落那須語(読み)すおうおとしなすものがたり

精選版 日本国語大辞典 「襖落那須語」の意味・読み・例文・類語

すおうおとし‐なすものがたりすアヲおとし‥【襖落那須語】

  1. 歌舞伎所作事。長唄義太夫。福地桜痴作詞。三世杵屋正次郎、鶴沢安太郎作曲。明治二五年(一八九二初演狂言素襖落」により、太郎冠者が姫御寮から好物の酒をふるまわれて、那須与一扇の的の物語を舞う。新歌舞伎十八番一つ通称、素襖落。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の襖落那須語の言及

【素袍落(素襖落)】より

…狂言では主人,太郎冠者,伯父の3人であるが,舞踊では伯父の代りに姫御寮を出して色気をそえ,ほかにも登場人物を増やし,それぞれに振りをつけて舞台を派手にしている。とくに本来は能《八島》の替アイである〈那須之語〉をここに挿入し,酔態とともに太郎冠者の見せ場としているので,初演の外題は《襖落那須語(すおうおとしなすものがたり)》といった。団十郎好みの品のよい明るい舞踊で,演者の芸と味が要求される。…

※「襖落那須語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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