西七条村（読み）にししちじようむら

日本歴史地名大系

西七条村
にししちじようむら

• 京都市：下京区
• 西七条村

[現在地名]下京区西七条〈赤社（あかやしろ）町・市部（いちべ）町・御前田（おんまえだ）町・掛越（かけごし）町・北衣田（きたきぬた）町・北月読（きたつきよみ）町・北西野（きたにしの）町・北東野（きたひがしの）町・御領（ごりよう）町・中野（なかの）町・名倉（なくら）町・西石（にしいし）ヶ坪（つぼ）町・西八反田（にしはつたんだ）町・東石（ひがしいし）ヶ坪（つぼ）町・東御前田（ひがしおんまえだ）町・東八反田（ひがしはつたんだ）町・比輪田（ひわだ）町・南衣田（みなみきぬた）町・南月読（みなみつきよみ）町・南中野（みなみなかの）町・南西野（みなみにしの）町・南東野（みなみひがしの）町・八幡（やわた）町〉

北は西院（さいいん）村（現右京区）、南は御所（ごしよ）ノ内（うち）・西塩小路（にししおこうじ）両村、西は川勝寺（せんしようじ）村（現右京区）、東は朱雀（すじやく）・中堂寺（ちゆうどうじ）両村にそれぞれ接する。村内南方を東西に丹波街道（たんばかいどう）（現七条通）が貫き、同街道に沿い集落が形成された。平安京の条坊では右京に属し、六条二坊二保、七条一坊二保四町・五町、七条二坊全部、七条三坊一保一町・二町と二保三町・四町、八条一坊四保一町・九町、八条二坊一保一町・七町・八町と四保九町・一六町、八条三坊一保一町の地にあたる。

「平家物語」巻八（山門御幸）に「北方なのめならず悦、宮いざなひまいらせて、西七条なる所まで出られたりしを」とあるところから、鎌倉時代には既に七条大路の西方を「西七条」とよんでいたものと思われる。「京都府地誌」には「七条通朱雀西ニ適当ス。因テ中古ヨリ村号トス」と記し、地域名が村名として定着していったことがうかがえる。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」