西吹村(読み)にしぶきむら

日本歴史地名大系 「西吹村」の解説

西吹村
にしぶきむら

[現在地名]篠山市西吹

大沢おおざわ村の北方味間あじま村の東方に位置する。西部を安田やすだ川が流れ、大川(篠山川)に注ぐ。かた山・うえ山の麓に集落が回る。古くから福貴御園・富貴庄などとみえ、のち東・中・西の三ヵ村に分立した。永禄元年(一五五八)四月一七日の春日神社棟札銘(兵庫県神社誌)に「後見西吹邑 平野杢兵衛芳安」と記される。天正一五年(一五八七)一〇月二日の豊臣秀吉朱印状(記録御用所本古文書)によれば、「多喜郡布喜・古佐・阿懸」内の二二〇石が船越景直に加増されている。慶長一三年(一六〇八)の多紀郡桑田津之国帳に「西福貴村」とみえ、高二三二石余。正保郷帳では西吹村として田高一六〇石余・畠高七二石。寛文六年(一六六六)免状(田中家文書)では高三六六石余、水押枯引きなどによる有高三一〇石余で、五ツ三分の取米一六四石余など納め合せ一七四石余となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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