西弥護免遺跡(読み)にしやごめんいせき

日本歴史地名大系 「西弥護免遺跡」の解説

西弥護免遺跡
にしやごめんいせき

[現在地名]大津町大津 西弥護免

大津町中心街の北側、阿蘇外輪山西麓の標高約一六〇メートルの台地上にある。宅地造成に伴う事前発掘調査により全容が明らかとなった。居住区と墓地のセット関係が検出されたこと、多量の鉄器を伴ったことで、弥生時代後期の集落跡を知るうえで重要な遺跡。居住区の東側と西側に墓地があり、居住区は楕円形の環濠をめぐらし、墓地はその外側に存在する。墓地は土壙墓と木棺墓で、別地点に弥生前期と中期の甕棺一一基が出土している。環濠は数条あるが、環濠に囲まれた集落がしだいに拡張されていった様子を観察できる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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