西津屋(読み)にしつや

日本歴史地名大系 「西津屋」の解説

西津屋
にしつや

中世にみえ豊崎とよさき郡内の地名。寛正六年(一四六五)一二月五日の宗成職書下写(豊崎郷給人等判物写、以下断りのない限り同判物写)に「西通夜」とみえ、当地の阿比留寄合中が船や人の売口・買口などの公事を代々の御判に任せて免除されている。応仁三年(一四六九)にもこの西通夜の阿比留寄合および地下中に「舟のうりくちかい口」が安堵された(同年六月一一日宗貞国書下)。「海東諸国紀」では「尼時老道伊浦七十余戸」とあるのが当地とされる。永正五年(一五〇八)にしのつや」の阿比留兵部丞後家の持留が宗房丸の知行とされる(同年二月二〇日宗盛弘書下)。同一〇年四月、宗盛永ら一行はわに(現上対馬町)を経て「西のつや」に着き、それより高麗に向けて出航している(朝鮮送使国次之書契覚)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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