宇宙空間における科学観測を目的としたロケット。気球の浮遊上限40kmから人工衛星軌道の下限200kmの高度の間の大気の直接観測を可能とする唯一の手段である。観測システムが比較的単純で準備期間も短くてすむので,衛星用機器の予備実験にも重用される。超高層空間の直接観測,太陽やX線星などを対象とした天文学的観測のほか無重量状態を利用した理工学実験にも用いられる。発射時の質量100kg級から20t級,到達高度100km級から6000km級までさまざまな機種があるが,無誘導の固体ロケットが使われることが多い。通常,ロケットの先端の部分は観測を行うために上空で開頭するようになっており,観測データはテレメーター装置を介し地上で受信処理されるが,目的によってはデータや機器の回収も行われる。飛しょう経路はレーダ追尾によって得られる。
執筆者:秋葉 鐐二郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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