出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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解雇予告手当
かいこよこくてあて
解雇予告に代えて支払われる手当。使用者は労働者を解雇しようとする場合,少くとも 30日前に解雇の予告をするか,または 30日以上の平均賃金を支払わなければならないことになっている (労働基準法 20条1項) 。予告日数は平均賃金を支払う日数分だけ短縮することもできる (同法 20条2項。たとえば 10日分の平均賃金を支払って 20日前に予告) 。抜打ち的解雇による労働者の生活上の脅威を少しでも緩和しようとする趣旨であり,民法 627条1項を修正する意味をもつ。ただし,天災事変その他やむをえない理由のために事業の継続が不可能になった場合,または労働者の責任に帰すべき理由に基づいて解雇する場合,労働基準監督署長の認定を受ければ,解雇予告は不要となり,解雇予告手当も支払わなくてもよい。なお不当労働行為,その他違法の解雇 (労働基準法3,19条1項など) は,解雇予告手当が支払われることをもって有効とはされない。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の解雇予告手当の言及
【解雇】より
…なお,試用期間中の解雇については〈[試用期間]〉の項を参照されたい。以上のような解雇自体の禁止ということに加えて,法はさらに解雇の手続という点から,使用者が労働者を解雇するに際しては少なくとも30日以上前に予告するか,または30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければならないとしている(20条)。これらの規定に違反して解雇を行った使用者は処罰される(119条1項)。…
※「解雇予告手当」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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