言継ぐ(読み)イイツグ

デジタル大辞泉 「言継ぐ」の意味・読み・例文・類語

いい‐つ・ぐ〔いひ‐〕【言(い)継ぐ】

[動ガ五(四)]
語り伝える。言い伝える。「万世に―・ぐ」
それまでの言葉に続けて言う。「一度息をついて―・ぐ」
言葉で取り次ぐ。伝言をする。
「局に前々さきざき―・ぎし女の童を呼びて」〈今昔・三〇・一〉
[類語]語り継ぐ語り伝える言い伝える伝承口承口伝え伝える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言継ぐ」の意味・読み・例文・類語

いい‐つ・ぐいひ‥【言継】

  1. 〘 他動詞 ガ四段活用 〙
  2. 言い伝える。語り続ける。語り伝える。
    1. [初出の実例]「世の人に 示したまひて 万世(よろづよ)に 伊比都具(イヒツグ)がねと」(出典万葉集(8C後)五・八一三)
  3. 人の言葉の後に、それと同じ言葉を繰り返す。
    1. [初出の実例]「以前人のをかしたる心言葉は、ただ人の物をいひつきたるなるべし」(出典:ささめごと(1463‐64頃)上)
  4. 言葉で取り次ぐ。伝言する。仲立ちする。
    1. [初出の実例]「さかしらがる人のありて、ものいひつぐ人あり」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  5. 声を続ける。続けて物をいう。また、人の言葉を受けて、続けて言う。
    1. [初出の実例]「前句の文字かしらを、尚の声にて云出したらは、後句を、負のこゑにて云次べし」(出典:風曲集(1423頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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