山川 世界史小辞典 改訂新版 「言語戦争」の解説
言語戦争(げんごせんそう)
近代国家の成立に伴い,母語の異なる民族間で繰り広げられた公用語の制定をめぐる争い。最も激しく戦われた例としてベルギーの場合があり,ラテン系のワロン人とゲルマン系のフラマン人の間で激しい言語戦争が展開した。ベルギーの独立に際して前者のフランス語が優越的地位を得たが,後者の抵抗が続き,1993年連邦化による解決が図られた。また英語圏のカナダでも,例えばケベック州においてフランス語の公用化を求める運動がある。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報