計石村(読み)はかりいしむら

日本歴史地名大系 「計石村」の解説

計石村
はかりいしむら

[現在地名]芦北町計石・芦北

佐敷さしき湾に面する港を中心とし、西は鶴木山つるぎやま村、東は白岩しらいわ村に接する。斗石とも記される。「八代日記」天文二二年(一五五三)七月九日条に「風雨ニ佐敷計石ニ舟よせ候」とある。古くから海上交通の要衝で、地名は潮の干満を計る石が置かれたことによるという。「覚兼日記」天正一〇年(一五八二)一一月九日条に「佐敷より、乗船候するとて計石ニくたり候て」とあり、この日上井覚兼は計石に一泊している。計石は球磨薩摩への出入口でもあったため、中世には諸武士団の争奪目標となり、なかでも天正八年の島津水軍と相良軍の計石の戦は著名である(球磨郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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