デジタル大辞泉 「誓ふ」の意味・読み・例文・類語 うけ・う〔うけふ〕【▽誓ふ/▽祈ふ】 [動ハ四]1 物事の吉凶・成否を神意によって知ろうとして祈る。「天安河あめのやすかはを中に置きて―・ふ時に」〈記・上〉2 事柄の実現を神に祈る。「水の上に数書くごとき我が命妹に逢はむと―・ひつるかも」〈万・二四三三〉3 人の不運・不幸を祈る。のろう。「罪もなき人を―・へば忘れ草おのが上にぞ生ふといふなる」〈伊勢・三一〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「誓ふ」の意味・読み・例文・類語 うけ・ううけふ【誓・祈】 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙① わからないことを神意によって知ろうとして神に祈る。(イ) 前もって二つのことを定めておいて、どちらが現われるかによって神意をうかがう。物事の吉凶、成否、是非などを占う。[初出の実例]「宇気比(ウケヒ)て子生まむ」(出典:古事記(712)上)「都路を遠みか妹がこの頃は得飼飯(うけひ)て寝(ぬ)れど夢に見え来ぬ」(出典:万葉集(8C後)四・七六七)(ロ) どうしたらよいか、どういうことかなどについて、神のお告げを受けるように祈る。[初出の実例]「是夜自ら祈(ウケヒ)て寝(みね)ませり。夢に、天神有て、訓(をし)へまつりて曰く」(出典:日本書紀(720)神武即位前戊午九月(熱田本訓))② ( 中古以後の用法で ) 人の不幸や死を神に祈る。のろう。[初出の実例]「つみもなき人をうけへば忘草おのが上にぞ生(お)ふといふなる」(出典:伊勢物語(10C前)三一)③ 祈りを聞き入れて神がしるしを現わす。受納する。[初出の実例]「日高見の神社〈略〉隣の国までも、夜ひるまうでてちか言す。はたうけひ給ひて」(出典:読本・春雨物語(1808)捨石丸)④ ( ③から転じて ) 承知する。うけひく。[初出の実例]「二稿、三稿といへるものは、年を経てもほゐとぐべきわざなれとすすめければ、二子もうけひて、かしこうこそ申つれ」(出典:俳諧・太祇句選(1772‐77)蕪村序)誓ふの補助注記④の「太祇句選」の例は、「うけがふ」の「が」の脱落とする説もある。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by