…日本ではこの教えから,人生は無常であるという無常観ができ,《平家物語》冒頭の〈祇園精舎の鐘の声,諸行無常の響あり〉は人口に膾炙(かいしや)している。これはインドの祇園精舎に重病人を収容する無常院があって,人の死にあたって鐘が打たれたことをあらわし,日本ではすべて人の死を無常事といい,葬送の相互扶助を目的に結ばれた講社を無常講,略して講組という。その発祥は平安時代中期の二十五三昧講にあり,祇園精舎無常院にならって往生院を建て,ここで病者を往生させ,死後の葬式と供養を行った。…
※「講組」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」