豺狼(読み)サイロウ

デジタル大辞泉 「豺狼」の意味・読み・例文・類語

さい‐ろう〔‐ラウ〕【××狼】

やまいぬとおおかみ。
残酷で欲深い人。むごたらしいことをする人。

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精選版 日本国語大辞典 「豺狼」の意味・読み・例文・類語

さい‐ろう‥ラウ【豺狼・犲狼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ざいろう」とも )
  2. 山犬と狼(おおかみ)
    1. [初出の実例]「奉幣於山背国乙訓郡乙訓社。以犲狼之恠也」(出典:続日本紀‐宝亀五年(774)六月壬申)
    2. 「豺狼噉(くら)ひ散らして只血を残せり」(出典:三国伝記(1407‐46頃か)一)
    3. [その他の文献]〔戦国策‐秦策・恵文君〕
  3. 山犬や狼のような心を持つ人。残酷で貪欲な人。
    1. [初出の実例]「豊浦大臣蝦夷自尽于其第、気滌除、犲狼竄仗、人人喜躍、皆称万歳」(出典:家伝(760頃)上)
    2. 「請君蜂君莫、使君母子成豺狼(サイラウ)」(出典:太平記(14C後)一二)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐閔公元年〕

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普及版 字通 「豺狼」の読み・字形・画数・意味

【豺狼】さいろう(らう)

山犬と狼。大姦にたとえる。〔後漢書、張綱伝〕唯だ綱、年少(わか)くして官最もなり。餘人、命を受けて部に之(ゆ)く。而るに綱獨り其の車輪を洛陽亭に埋めて曰く、豺狼、路に當る。安(いづく)んぞ狸(小姦)を問はんと。

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