貝付村(読み)かいつけむら

日本歴史地名大系 「貝付村」の解説

貝付村
かいつけむら

[現在地名]荒川貝附かいつけ

高坪たかつぼ山の北麓に位置し、北を荒川が流れる。東は大島おおしま(現関川村)、西は花立はなだて村に接する。川沿いに米沢街道が通る。対岸小岩内こいわうち(現神林村)とを結ぶ渡しは「せばの渡」とよばれたという。文禄三年(一五九四)色部氏差出(斎藤実寿氏蔵)には高一七一石八斗で「同色部領御加恩山上分」とあり、「こう野村共」の高であった。このうち寺社分四石八斗・中使免四石三斗七升、ほかに永不作分二三石一斗、惣田数三千八二〇苅が記される。文禄頃の瀬波郡絵図には「色部分貝付村 下」とみえ、本納二斗で屋敷・縄高一石一斗九合、家一六軒とある。また「平林ヨリ貝付ヘ七里」と記され、荒川対岸とを結ぶ渡船が描かれている。

近世は初め村上藩領、宝永六年(一七〇九)幕府領正保国絵図では高六七石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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